相続案件を紹介してもらうための提携先開拓の考え方

相続案件の多くは、紹介から生まれます。司法書士・不動産会社・金融機関・保険——相続で接点を持つ業種とつながれば、信頼が乗った状態で相談がまわってきます。
ところが、提携をうまく作れない先生も多い。 原因はたいてい一つ、「お願い」で終わっているからです。 私も最初は名刺交換と挨拶回りだけで、紹介はほとんど来ませんでした。この記事では、相続案件を紹介してもらうための提携先開拓の考え方を整理します。

結論:提携は「お願い」ではなく「相手の顧客への貢献」から作る

紹介が続く提携には、共通点があります。それは、 こちらが相手の顧客の役に立っていることです。
1. 相手の顧客の相続の悩みを、こちらが解決する
2. その結果、相手にとってこちらが「頼れる相続の相談先」になる
3. だから紹介が自然に、双方向に続く
「紹介してください」とお願いするのではなく、相手の顧客が困る相続の場面で役に立つ。これが、続く提携の起点です。

なぜ提携がうまくいかないのか
・お願いベース:相手にメリットがなく、一度きりで途切れる
・相手の業務を理解していない:どんな相続の場面で困るかを知らず、貢献できない
・接点が一回:名刺交換で終わり、関係が育たない
・渡す道具がない:相手が顧客に説明できる資料(現物)を渡していない

具体的な進め方

① 相手が相続で困る場面を理解する
司法書士なら登記に絡む相続、不動産会社なら売却に絡む相続、金融機関なら預金や事業承継——業種ごとに「相続で困る場面」があります。まずそこを理解します。

② 相手の顧客に貢献できる形を用意する
その場面で、こちらが何を提供できるかを具体化します。無料相談会の共催、相続セミナーの講師、相談一枚資料の提供など、相手が顧客に出せる道具(現物)を用意します。

③ 1〜2業種に絞って関係を育てる
最初から広げず、相続で接点の濃い1〜2業種に絞ります。一度の挨拶で終わらせず、相談会や情報提供を通じて継続接点をつくります。

④ 双方向にする
こちらからも相手に顧客を紹介できる形を作ると、関係は一気に強くなります。一方通行の紹介は続きません。

よくある失敗例

・挨拶回りだけ:名刺交換で終わり、紹介が来ない
・お願いの連発:相手の負担になり、距離ができる
・業種を広げすぎる:浅く広くで、どことも深まらない
・道具がない:相手が顧客に説明できず、紹介しづらい

事務所で実践するためのチェックリスト

□ 相手の業種が相続で困る場面を理解している
□ 相手の顧客に貢献できる形(相談会・セミナー等)がある
□ 相手が顧客に渡せる一枚資料(現物)を用意している
□ 提携先を1〜2業種に絞っている
□ 継続接点(定期的な情報提供・相談会)がある
□ こちらからも紹介できる双方向の関係になっている

体系的に学びたい先生へ

提携開拓は、人脈や営業力の問題ではなく「相手への貢献の設計」です。相続特化事務所マスター講座では、私が実際に使ってきた紹介一枚資料・相続相談会キット・提携の進め方といった現物とともに、提携先開拓を体系立てて学べるようにしています。

よくある質問(FAQ)

人脈がなくても提携先は作れますか?

作れます。

鍵は人脈の広さより、相手の顧客に貢献できる形を用意できるかどうかです。

どの業種から始めるべきですか?

相続で接点が濃い司法書士・不動産会社あたりが始めやすいです。

まず1〜2業種に絞ってください。

紹介が一度きりで続きません。

お願いベースになっていないか見直してください。

相手の顧客に貢献し、双方向にすると続きます。

相続を事務所の柱にしたい税理士事務所へ。

税理士事務所の経営を加速する 12の基本戦略

税理士中垣健による全12回の無料ボイスセミナーで更に詳しく!

この記事を書いた講師
税理士 中垣健

中垣健税理士事務所 所長

中垣 健 なかがき けん

株式会社未来経営 代表

愛知県岡崎市生まれ。明治大学商学部卒業後、税理士・行政書士として2008年に開業。中小企業の経営支援から税務全般、事業承継、相続・贈与対策まで幅広く対応してきた。正攻法で税務調査リスクを抑える相続税申告を強みとし、相談者一人ひとりに寄り添った支援に定評がある。現在は税理士向けに「相続特化事務所マスター講座」を開講し、実務と教育の両面で活動している。

ページtopへ