顧問業務以外の収益の柱として相続に取り組む方法

顧問報酬は、価格競争と低価格クラウド会計の広がりで、じわじわと圧迫されています。「顧問の単価が上がらない」「件数を増やしても忙しくなるだけ」——多くの先生が、顧問以外の収益の柱を真剣に考え始めています。

その有力な答えが相続です。ただし、 単発の相続税申告を時々受けるだけでは「柱」にはなりません。私自身、最初は単発仕事の一つでしたが、事業として育てたことで相続部門は事務所の太い柱になりました。この記事では、相続を顧問以外の収益の柱にする方法を整理します。

結論:相続を「単発業務」から「事業」に変える

相続を収益の柱にするとは、 単発業務を事業化するということです。鍵は次の3つです。

1. 継続性:紹介と地域の信頼で、案件が継続的に入る導線をつくる
2. 高単価:安売りせず、価値で受任する型を持つ
3. 再現性:所長依存をなくし、仕組みとスタッフで回す
この3つが揃って初めて、相続は「時々の単発」から「太い柱」に変わります。

なぜ相続が単発で終わってしまうのか

・案件が入る導線がない:紹介ルートを作らず、来た案件をこなすだけ
・安売りする:価値を伝えられず、価格で受け、利益が残らない
・所長が抱える:件数が所長の時間で頭打ちになり、事業に育たない
・一過性で満足する:一件終わると次につながらず、積み上がらない

具体的な進め方

① 継続的に案件が入る導線をつくる
既存顧問先への案内と、提携先からの紹介を軸に、案件が継続して入る導線を作ります。顧問先は相続の見込み客の宝庫でもあります。
(→ 子記事「税理士が相続案件を獲得するために整えるべき集客導線」へ)

② 高単価で受任する型を持つ
相続は、価値が伝われば価格に納得してもらえる業務です。安売りを避けるには、初回面談で価値を伝えてから費用を説明する型を持つことです。
(→ 子記事「相続税申告を高価格で受任するための説明方法」へ)

③ 仕組みとスタッフで回す
業務フローを標準化し、スタッフに任せられる工程を切り出します。所長が抱えない体制にして初めて、件数を伸ばせます。 (→ 子記事「相続業務を仕組み化するための業務フロー設計」へ)

④ 二次相続・周辺業務につなげる
一件を丁寧に終えると、二次相続の相談や、家族の顧問・周辺業務につながります。相続を入口に、関係が継続的な収益に育ちます。

よくある失敗例

・来た案件をこなすだけ:導線がなく、件数が安定しない
・安売り:価値を伝えられず、利益が残らない
・所長が全件抱える:事業に育たず、忙しさだけ増える
・一件で関係を終える:二次相続・紹介につなげない

事務所で実践するためのチェックリスト

□ 案件が継続的に入る導線(顧問先・提携先)がある
□ 価値を伝えてから費用を出す受任の型がある
□ 業務フローが標準化され、スタッフに任せられる
□ 所長以外で回る工程が増えている
□ 二次相続・周辺業務につなげる流れがある
□ 相続部門の売上・件数を月次で把握している

体系的に学びたい先生へ

相続を収益の柱にするには、集客・受任・仕組み化を一つの事業として設計する必要があります。相続特化事務所マスター講座では、私が実際に相続部門を柱に育てたときのフロー・受任の型・仕組みといった現物とともに、事業化の進め方を体系立てて学べるようにしています。

よくある質問(FAQ)

顧問業務が忙しく、相続に手が回りません。

だからこそ最初から仕組み化を前提に進めます。

所長が全部やる形では時間が足りないのは当然で、任せられる工程を切り出す設計とセットにします。

相続は件数が読めず、柱になりますか?

紹介と地域の信頼で導線を作れば、安定します。

来た案件をこなすだけだと読めませんが、導線を作れば「柱」になります。

顧問と相続、どちらに力を入れるべきですか?

二者択一ではありません。

相続を入口に顧問・周辺業務へつなげると、両方が伸びます。

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