このままでは税理士事務所は生き残れません。

AI時代に、税理士はどう生き残るか

10年後も選ばれる事務所であるために

最近、「10年後にAIに奪われる仕事」の中に税理士が入っている、という話を耳にすることがあります。
確かに、AIは急速に進化しています。

実際、私自身もAIを活用し、業務の効率化を進めています。AIが得意な分野は、今後ますます人間の手を離れていくでしょう。しかし私は、税理士という仕事がなくなるとは思っていません。
むしろ、これからは“本質”がより問われる時代になると感じています。

私が考える「生き残る税理士」の条件

結論は明確です。
対人能力、つまりアナログなコミュニケーション力を高めること。AIは計算も分析も正確にこなします。けれども、人の感情を動かすことはできません。

人が行動を起こすのは、「正しいから」ではなく「感情が動いたとき」です。
安心したとき。
納得したとき。
未来にワクワクしたとき。

その瞬間に、人は決断します。
税理士の仕事も、まさにそこに関わるものだと私は考えています。

相続の現場で感じること

相続の話し合いの場では、私たちは弁護士のように誰かの代理人になるわけではありません。しかし、ゴールを示し、冷静な視点を提示し、安心して意見交換ができる“場”を整えることはできます。

その場が整えば、関係者の気持ちが落ち着き、前向きな合意に向かうことができる。この“場づくり”こそ、税理士の重要な役割の一つだと感じています。

コミュニケーションは「才能」ではない

「自分はコミュニケーションが苦手で…」そうおっしゃる先生方も少なくありません。
ですが、私はコミュニケーションには“型”があると考えています。
・質問の仕方
・傾聴の姿勢
・説明の構造
・相手を観察する力

これらは、学び、訓練することで確実に高めることができます。
私自身、35歳のときにコーチングを本格的に学びました。決して安い投資ではありませんでしたが、その経験は今の仕事の土台になっています。

そこで気づいたことは、シンプルです。相手の望みを叶えることが、すべてである。

AIと共存しながら、人にしかできないことを磨く

AIは、これからも進化します。私たちはそれを恐れるのではなく、活用すべきです。
そのうえで、人にしかできないこと・・・
・感情を理解する
・不安に寄り添う
・本音を引き出す
・未来を描く

こうした力を磨き続けることが、10年後も選ばれる税理士事務所になるための条件だと、私は考えています。
時代は確実に変わっています。しかし、どれだけテクノロジーが進んでも、「人が人を信頼して決断する」 という本質は変わらないはずです。AI時代だからこそ、アナログな力を。 これからも私は、税理士としてその力を磨き続けたいと思っています。