税理士が相続税申告の初回面談で必ず確認すべき項目と進め方

「初回面談で何を聞けばいいかわからない」「聞き漏れがあって後から困った」──相続税申告の初回面談は、その後の業務品質を左右する最重要ステップです。
本記事では、初回面談で確認すべき項目を網羅的に整理し、漏れなくヒアリングするためのポイントを解説します。

初回面談の目的は「情報収集」と「信頼構築」

初回面談には2つの目的があります。第一に、申告に必要な基本情報を漏れなく収集すること。第二に、お客様との信頼関係を構築し、受任につなげることです。
この2つを同時に達成するために、面談シートを活用します。シートに沿って質問することで聞き漏れを防ぎつつ、お客様に「この先生はしっかりしている」という安心感を与えられます。

初回面談で聞き漏れが発生する原因

聞き漏れの最大の原因は「面談の型がないこと」です。その場の流れに任せて話を聞いていると、重要な項目を飛ばしてしまいます。
また、お客様の感情的な話に引き込まれて、事実確認がおろそかになるケースもあります。傾聴の姿勢は大切ですが、確認すべき項目は必ずシートに沿って網羅しましょう。

初回面談で確認すべき項目一覧

【被相続人の基本情報】 氏名・生年月日・死亡日・最後の住所・職業歴・病歴
【相続人の確定】 法定相続人の構成・連絡先・関係性・遺言書の有無
【財産の概要】 不動産(自宅・貸地・貸家・農地等)・預貯金・有価証券・生命保険・退職金・その他資産
【債務・葬式費用】 借入金・未払金・葬儀費用の概算
【生前贈与の有無】 過去3年(改正後は7年)の贈与歴・贈与税申告の有無
【名義預金の可能性】 家族名義の預金・預金の入出金状況
【遺産分割の方向性】 相続人間の意向・揉め事の有無・二次相続への配慮
【売却予定】 不動産の売却意向・売却時期の目安
【お客様のご要望】 手続代行の範囲・対応スピード・コミュニケーション方法の希望

面談時にありがちな失敗

失敗事例1:名義預金の確認を忘れる

被相続人以外の名義でも実質的に被相続人の財産と判断される預金は、税務調査で最も指摘されやすい項目です。家族名義の預金の原資や管理状況を必ず確認しましょう。

失敗事例2:不動産情報の事前確認不足

面談前に固定資産税の課税明細書の持参をお願いしておくと、不動産の概要把握がスムーズです。

失敗事例3:お客様の感情に配慮が足りない

相続は大切な方を亡くした後の手続きです。事務的な質問の前に、まず「大変でしたね」と寄り添う言葉をかけることが信頼関係の第一歩です。

面談の質を上げるチェックリスト

◇面談シート(ヒアリング項目一覧)を印刷・準備したか
◇面談前にお客様に持参いただく資料リストを送付したか
◇被相続人の固定資産税課税明細書の持参を依頼したか
◇料金表・見積書を準備したか
◇面談の流れ(プリフレーム→ヒアリング→提案)を頭に入れたか
◇面談後の報告フォーマットを用意したか
◇面談内容を事務所内で共有する手順を決めたか

面談スキルを実践レベルで身につけるには

相続特化事務所マスター講座のスピンオフ講座では、「初回面談シートと受付フロー」をテーマに、電話対応からチャット入力、面談予約までの完全フローを90分で解説しています。講座で提供される面談シートは、そのまま自事務所で使えるフォーマットです。

よくある質問(FAQ)

面談は何分が適切ですか?

初回面談は60分程度を目安にします。

個別相談会の場合は30〜40分に設計し、来所での詳細相談へつなげます。

面談に同席者は必要ですか?

可能であれば、記録係として同席者がいると安心です。

また、お客様側も複数の相続人が同席される場合、バランスよく意見を聞くことが大切です。

面談シートはどこで手に入りますか?

以下の通りです。

講座では実際に使用している面談シート一式を著作権フリーで提供しています。自事務所向けにカスタマイズして使うことができます。

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